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<三浦知良と柳沢敦の往復書簡> 僕のサッカー人生で最も「やりやすい」男。 

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photograph byMegumi Seki

posted2010/12/11 08:00

<三浦知良と柳沢敦の往復書簡> 僕のサッカー人生で最も「やりやすい」男。<Number Web> photograph by Megumi Seki

ヤナギの存在は、日本サッカー界の財産だと思う。

 人間性も優しい。プレー同様、周りに気を使うタイプで。失礼かもしれないけど、僕にとってはいつまでたっても可愛い後輩というイメージなんだ。永遠の後輩。現場で会うと必ず挨拶してくれるし、こっちも時々電話をする。ヤナギが京都に移籍したとき、それにサンプドリアでプレーしていたときも電話した。ちょうどイタリアにいたので、ヤナギが泊まっているホテルに電話して、イタリア語でまくしたててみた(笑)。サンプドリア対ユベントスのチケットを用意してもらって、見に行ったんだよね。

 ヤナギが京都でベストイレブンに選ばれたことがあったでしょ('08年)。あのときは自分のことのように嬉しかった。鹿島から移籍したのは、僕が京都に行ったのと同じ30代。当時、僕は33歳で17ゴールを決めて復活と言われたけど、ヤナギも復活してベストイレブンを受賞した。僕のサッカー人生と少し重なる部分もあって、嬉しかったね。こんな話をしていたら、久しぶりに京都に行きたくなっちゃったな。ヤナギに会いに。

 ヤナギ、手紙をありがとう。ヤナギの存在は、日本サッカー界の財産だと思う。そういう選手には、一日でも長くプレーをしてほしい。サッカー人生というものは、苦しいことも多い。成績が悪かったりするとね。でも、ヤナギのサッカーに対する情熱とか、真面目さというものを、京都の選手たちみんなが見ていると思う。それは本当に意味のあることだと思うんだよね。そして、自分らしいサッカーを思う存分楽しんでほしい。サッカーはゴールだけじゃないというヤナギの美学を、とことん追求してほしい。僕はそう思っています。

KAZU

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