フットボール“新語録”BACK NUMBER
なぜコンフェデ杯で全敗したのか!?
データが示す日本代表の意外な弱点。
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byTakuya Sugiyama
posted2013/06/28 10:30
イタリアには善戦したものの、終わってみれば3戦全敗と惨敗した日本代表。ザッケローニ監督は「どこを強化するかというところがはっきり見えてきた」と語ったが、W杯まで残り1年で巻き返せるか。
ボールを奪取するタックルの技術向上は今後の課題。
1つ目は、タックルの少なさだ。
グループリーグにおけるタックル数、およびそれによるボール奪取回数は次のようになっている。
●タックル数
タックル数 | 成功数 | |
メキシコ | 37 | 17 |
ブラジル | 31 | 13 |
イタリア | 30 | 8 |
日本 | 16 | 5 |
A組の中で日本は飛び抜けて少ない。長谷部が2回タックルを試みて、2回成功するなど、主将はハードな守備をしていたが、チームとしては少なかった。
ポジショニングが良ければタックルなしでもボール奪取は可能で、タックル数が多ければいいというわけではない。だが、今大会、日本は間延びしている時間が長く、そういうときはタックルが有効になるだろう。タックルの技術向上が課題のひとつになりそうだ。
空いているスペースを探して、積極的に走り込むべし。
2つ目は「ソロラン」(スペースへのランニング)の数だ。
日本はメキシコよりは多かったものの、イタリアとブラジルを下回った。
<ソロラン>
イタリア 73
ブラジル 65
日本 50
メキシコ 40
中東経由でブラジル入りしたため、体力的にハンデを負っていたことも影響したと思われるが、日本の良さをさらに出すにはスペースへの飛び出しを増やす必要がある。