SCORE CARDBACK NUMBER

薬物疑惑のクレメンスに
米国民が怒る本当の理由。
~MLBステロイド禍は収束せず~ 

text by

四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

PROFILE

photograph byYukihito Taguchi

posted2010/09/04 08:00

薬物疑惑のクレメンスに米国民が怒る本当の理由。~MLBステロイド禍は収束せず~<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

罪状すべてが有罪となった場合、禁固30年と150万ドルの罰金を科せられる可能性がある

「かつてのチームメイトですし、事実だとすれば残念ですね……」

 サイ・ヤング賞7回の実績を持つロジャー・クレメンスが起訴された一報を伝え聞いたエンゼルスの松井秀喜は、ロッカールームでポツリと言った。クレメンスは禁止薬物使用に関して'08年2月に行なわれた米下院の公聴会で偽証したとして、米連邦大陪審から起訴された。今回の争点は、ステロイドやヒト成長ホルモンなどを使用したかどうかではなく、偽証したか否か。米国民がクレメンスを「LIAR(うそつき)」と呼ぶのは、限りなく黒に近い灰色にもかかわらず、一向に疑惑を認めない態度に原因がある。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り: 652文字

NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。

ロジャー・クレメンス

MLBの前後の記事

ページトップ