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<俳優の超私的トレーニング> 石丸謙二郎 「ちょっと危険な場所を走り回ることで結果的に鍛えられている」 

text by

秦野邦彦

秦野邦彦Kunihiko Shinno

PROFILE

photograph byNanae Suzuki

posted2013/01/18 06:00

<俳優の超私的トレーニング> 石丸謙二郎 「ちょっと危険な場所を走り回ることで結果的に鍛えられている」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki
それぞれ鍛え方は違えども、その人生においてカラダづくりがなくては
ならないものだと断言する著名人たち。

今回、好評発売中の雑誌Number Do『体が変われば人生が変わる!?』より、
俳優・石丸謙二郎さんの超私的トレーニングを公開します!

 神奈川県・三浦半島の海岸線にある岩礁地帯、盗人狩(ぬすとがり)。そのゴツゴツした岩場の上を慣れた足取りで駆け抜けているのは人気番組「SASUKE」や「スポーツマンNo.1決定戦」での活躍も記憶に新しい俳優の石丸謙二郎さん。近くに居を構える石丸さんは時間があると、ここで走ったりフリークライミングをしているそう。プロ級の腕前であるウインドサーフィンなど多彩な趣味を持つ石丸さんに、何歳になっても楽しく続けられるトレーニング法を聞いた。

 トレーニングといっても僕は身体を鍛えているつもりはまったくないんです。小さい頃から山の中でターザンごっこやって遊んでいたから、その延長みたいなものですよ。遊びといっても山の中をかけまわるのは相当な運動量だから自然とインナーマッスルを使っている。結果的に全身を鍛えているといった感じです。腕立てを何百回できたところで、それは腕立てのための筋肉でしかないですから。

都内に住んでいたら砂浜の上を毎日なんて走れないでしょ?

 例えば、この岩場の上を走り抜けるのって一歩間違えたら大けがするわけじゃないですか? このちょっとだけ危険な場所で走り回ることで筋肉だけじゃなく運動神経も“結果的に”鍛えられるというのがいいんです。個人的な考えですけど、筋肉だけを鍛えようとすると硬い筋肉ができる気がしてしょうがない。けがをしない柔らかい筋肉を作るには自然の中で遊ぶのが一番いいと思うんです。

 三浦海岸に住み始めて約10年。遊住接近というんですか。どうせ住むんだったら遊ぶところの近くにいようよっていう。だって都内に住んでいたら砂浜の上を毎日なんて走れないでしょ? ここみたいに自然に囲まれて気候もいいと、外に出たい、何かしたいって誰でも思うんじゃないかな。

 ウインドサーフィンは37歳のときに始めたんです。役者って昔は朝まで酒飲んでりゃいいって風潮があったんです。ゴルフすらやっちゃいけないみたいなね。僕なんか山の中で育ったから何かしたくてしょうがなくて。ひとりでできて奥が深いスポーツはないか探したところ、これは面白そうだと思って始めたらやっぱり奥が深かった。

 周りはみんな早くから始めているから上手いんですよ。追いつけ追い越せで朝4時に起きてウインドサーフィンやって、9時からドラマのロケ行って、帰ってきて夕方からまたウインドサーフィンをやる。一番多いときは一日10時間ぐらいやってましたから。それで10年後にはアマチュア大会で3位になったし、プロのレースに出て賞金をもらったこともあります。

【次ページ】 趣味って、のめり込むから自分を限界まで追い込む。

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#石丸謙二郎

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