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<特殊なポジションに魅せられて> GK人生という選択。~西川周作/林彰洋/福藤豊/甲斐昭人~
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2013/01/21 06:00
サッカーでは手を、ハンドボールでは足をただ一人使い、
残忍なシュートの雨にも負けず、ゴールマウスを死守する。
そんな異質で過酷で孤独なポジションを選んだ彼らには、
フィールドプレーヤーが知らない“特別な喜び”があった。
残忍なシュートの雨にも負けず、ゴールマウスを死守する。
そんな異質で過酷で孤独なポジションを選んだ彼らには、
フィールドプレーヤーが知らない“特別な喜び”があった。
あの瞬間が人生の岐路だったと、通り過ぎたあとで気づくことがある。気軽な気持ちで踏み出した歩幅の短い一歩も、振り返れば大きな選択になることがある。
およそどんな競技でも、ゴールキーパーは子どもが奪い合うポジションではない。サッカー日本代表のGK西川周作も、フィールドプレーヤーとして夢を描いていた。小学4年の練習試合でレギュラーが欠場し、代理を任されたのが初めてのGK体験である。