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<Number読者が選ぶ> ボクシング、伝説の激闘ベスト20!(海外編)
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byGetty Images
posted2012/12/08 08:02
ベスト3には、'70~'80年代にかけての伝説的な3試合。
<3位> マービン・ハグラー×トーマス・ハーンズ (3回TKO/1985年4月15日)
判定なんて全く考えず、初回から飛ばしに飛ばした両者の打ち合い。両者共最盛期のベストバウト。まさにボクシングの名を借りた戦争であった。(40代)
ハーンズが私の青春でした。ハーンズがハグラーの勢いに巻き込まれていったが、お互いが凄かった。「ハーンズの右手が骨折していなければ」と今でも思う。デュラン戦後のハーンズにあの戦いを挑んだハグラーも素晴らしい。再戦が見たかった。(40代)
レナードとの対戦こそ、不可解な判定負けがあったものの、真のパウンド・フォー・パウンドはハグラーだと思っている。そのハグラーが圧倒的な実力を見せつけた試合。顎が弱いとは言え、あのデトロイトスタイルの強いハーンズを、後退させ、前のめりに失神させることは、他のどんなボクサーでもできないであろう。(30代)
拳のみを使った殺し合い。「殺るか殺られるか」。両者の決意がリング上に満ち溢れていた。パワー、スキル、スピードを駆使した攻防も最高級。両キャリアの全盛期に対戦が実現したタイミングも申し分なし。 (30代)
<2位> モハメド・アリ×ジョージ・フォアマン (8回KO/1974年10月30日)
手に汗握る白熱戦や、倒し倒されの打撃戦は多々あるが、この試合はまさにボクシングやスポーツの枠を超えた「歴史的瞬間」ともいえる試合だった。巨象がゆっくりと倒れていくようなフォアマンのダウンシーンは、今も鮮明に思い浮かぶ。(50代)
ナンバーワンはこの試合以外ありません! 東京12チャンネルのノイズが激しい衛星生中継を、一瞬も目を離さない様に観ていました。ビデオも普及してない時代なので印象も強烈です。(50代)
象をも倒すハードパンチャーと喧伝された無敗のフォアマンに、予想もしない防御一辺倒のスタイルで挑み、一瞬の隙を見つけて鮮やかにKO勝ちを収めたのがとても鮮烈だった。(40代)
テレビのアナウンサーが「アリがサンドバッグになりました!」と絶叫していたのを思い出す。8R、右をもらって、たたらを踏むように倒れていったフォアマンが「なぜ俺は立てないんだ」と頭を上げていたシーンが目に焼きついている。(50代)
小5の時に偶然見た。試合後に、カメラに向かって、自分の勝利を信じていなかった人々に、怒っていたアリを今でも覚えている。全スポーツイベントを通じての最高峰。まさに神の作品。アリの前にアリはなし。アリの後にアリはなし。(40代)
<1位> シュガー・レイ・レナード×トーマス・ハーンズ (14回TKO/1981年9月16日)
当時としてはまだ希少だった王座統一戦。どちらもまだまだキャリア前半といえる段階でこの対戦が実現したのはさすがアメリカだと思います。もしこの試合が今のように12回戦だったらボクシング界の歴史がまた違ったものになっていたのでしょう。(40代)
ボクシングの醍醐味がすべて詰まったような試合でした。1981年9月、まだVHSデッキを持っておらず、ジョー小泉氏に直接電話して録画テープを買った思い出があります。もちろん直後にデッキは買いました。(50代)
目まぐるしく変わる攻守、高度なテクニックを持ち合わせた両者のスペクタクルな戦いは、ボクシングの面白さを私に教えてくれました。杉浦滋男アナの実況も忘れられません。(40代)
定番だけれど、レナード対ハグラーと並んで、自分の中でのバイブル。当時高校でボクシングをやっていて、レナードが相手を倒した後にみせる両手を天に突き上げるポーズに憧れ、何度も真似していた。(40代)
「スピードスター」のレナードがパンチャーに、「KO男」のハーンズがアウトボクサーに、それまでの経歴からは考えられなかった変化が見られたスーパーファイト。レナードはこの一戦でKOの味をしめて、スタイルが変わっていった。(50代)