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10月の熱戦とフォーマット変更。
~MLBの「長すぎるポストシーズン」~ 

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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photograph byGetty Images

posted2012/11/04 08:01

10月の熱戦とフォーマット変更。~MLBの「長すぎるポストシーズン」~<Number Web> photograph by Getty Images

2年ぶり7度目となるワールドシリーズ優勝を決め、喜ぶジャイアンツの選手達。ポストシーズンは、地区シリーズは0勝2敗から、リーグ優勝決定シリーズは1勝3敗から這い上がって掴んだ世界一だった。

もしLCSが5本勝負を採用していたら……。

 タイガースは、ヤンキースに4タテを食わせたあと、十分すぎるほどの休養を取った。まあ、普通に考えれば、この休養は不利には働かない。選手は疲れを回復させることができるし、エースのヴァーランダーをワールドシリーズの初戦から登板させることもできる。だが、結果は裏目に出た。モメンタムをつかんだのは、むしろ強行日程で勢いをつけたジャイアンツのほうだった。

 しかし、もしLCSが5本勝負を採用していたら、結果はどうだったろうか。

 タイガースは、あっさりとワールドシリーズに進出した計算になる。一方、ナ・リーグの覇者は、4戦して3勝1敗のカーディナルスということになる。この両者が、たがいに休みのない日程で最終決戦に臨んでいたら、結果はどうなっていたかわからない。

 断るまでもないだろうが、私はジャイアンツの優勝にケチをつけているわけではない。ただ、1本勝負+5本勝負+7本勝負+7本勝負というポストシーズンのフォーマットは、やはり長すぎるのではないか、と申し上げているのだ。

LCSの7本制が採用されて28年、実験の成果は明らか?

 このなかで、真っ先に改善されるべき点があるとしたら、LCSの7本勝負だろう。最近のポストシーズンの盛り上がり方を見ていると、ここはどうも5本勝負でよいのではないか、という気がしてならない。1+5+5+7。最短で10戦、最長でも18戦で頂点に立てるとしたら、選手の負担はいまよりもかなり軽くなるし、見る側も、「長すぎるポストシーズン」などという贅沢な悩みを抱えなくてすむ。

「ワイルドカード2枚取り」(これは面白く機能したと思う)という新フォーマットを導入した直後に、またまたフォーマット変更を言い立てるのは理不尽に聞こえるだろうか。

 1969年、史上初めてのLCSは5本勝負で戦われ、それが'84年まで16年間継続された。LCSが7本勝負に変更されたのは、1985年のことだ。以後28年、実験の成果はすでに明らかになったと思う。異論は多いかもしれないが、私は、LCSを5本勝負に戻すことを提言したい。

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#デトロイト・タイガース
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