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<美女たちの甘くて切ない食生活> バドミントン・潮田玲子の「元気の源」。 

text by

生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byAsami Enomoto

posted2011/01/25 06:00

<美女たちの甘くて切ない食生活> バドミントン・潮田玲子の「元気の源」。<Number Web> photograph by Asami Enomoto
ロンドン五輪を「競技人生の集大成」と公言し、
日本バドミントン界初のメダルという快挙を目指す潮田玲子選手。
そんなバドミントン界のアイドルが「元気の源」と語るのが、
潮田家特製のトマト鍋と、「憧れの先輩」に会える店。
美しさと実力を兼ね備えたアスリートが、ファン垂涎、
とっておきの料理の話を明かしてくれた。

「オグシオ」ペアで一世を風靡した潮田玲子。現在は日本ユニシスでチームメイトの池田信太郎と、新たに「イケシオ」ペアを組み、来年のロンドン五輪出場を目指している。そんな潮田の元気の源になっているのが鍋料理だ。

「食事って何を食べるかより、誰と食べるかが私にとっては大事なんです。家族や友だち、大切な人たちとひとつの鍋を囲むと元気になってくる。特に落ち込んでる時には仲のいい友だちと他愛のない話をしながら鍋をつつくと、また頑張ろうという気持ちになります」

 最近ハマっているのはトマト鍋。市販のスープの素を使うのではなく、母直伝のスープが美味しさの秘訣だ。

「トマト缶とコンソメスープの素があれば出来るので簡単です。美味しく仕上げる秘訣は、みじん切りにしてオリーブオイルで炒めたニンニクを入れること。そこにコンソメスープ、トマト缶を入れますが、ニンニクがあるとないではコクや風味が全然違うんです。そうすればあとは野菜やお肉、好きなものを入れるだけ。最後はとろけるチーズをいっぱい入れてチーズリゾット。去年の10月、オランダ遠征した時はキッチン付きのアパートメントタイプのホテルだったので、トマト鍋を作って選手たちで食べたくらいです。ああ、もう、話してたら鍋食べたくなってきた(笑)」

 潮田家特製のトマト鍋、いつか味わってみたい!

試合で結果を残せた時には「ごほうび」で食事に出かけることも。

 小椋久美子選手とぺアを組んで活躍した三洋電機時代は、選手寮で栄養価がしっかりと計算された食事が出され、「フルーツ、ヨーグルトの補食もしっかりしていて、至れり尽くせり」の環境だった。しかしいまは、東京でのひとり暮らし。練習で疲れたときも、キッチンに立たなければいけないことがある。引き継いでいるのは、やはりお母さんの味だ。

「神奈川に住んでいる母が時々、家に来て食事を作ってくれることもあります。実は、いちばんのストレス発散って、母の料理を食べて、愚痴ってる時かもしれません(笑)」

 安心の食卓。そして試合で結果を残せた時には「ごほうび」で食事に出かけることも。特にバドミントン界の大先輩で、潮田が小学校の時から憧れている陣内貴美子さんのご主人、金石昭人(元プロ野球選手)さんが経営し、寿司と鉄板焼きの店をそれぞれ構える「かねいし」によく足を運ぶ。

【次ページ】 「五輪の前にうちに来た選手は成績よかったんだよ」

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