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スランプを乗り越えた、
伊達の向上心と覚悟。
~全豪オープン本戦出場へ~
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byHiroshi Sato/Mannys Photography
posted2011/12/26 06:00
ダンロップWCで準優勝したクルム伊達(右)。2011年シーズンは自身最多の30大会に出場した
もちろん待っていたわけではないが、可能性を考えないわけにはいかなかった。再チャレンジの4年目。クルム伊達公子の世界ランキングは一時、144位まで落ちた。四大大会は本戦圏外。ツアー大会も予選から出場しなくてはならない位置だ。下部ツアーを回ることになってもチャレンジを続けるのか、もしかしたら'11年限りの引退もあるのではないかと考えていた。
ところが、10月下旬に快進撃が始まった。ツアーは終盤戦、伊達が出場できるのは下部ツアーの大会だけだった。ポワチエ(フランス)で約2カ月ぶりの白星を挙げると、そのまま突っ走って優勝。翌週は台湾で準優勝。さらに豊田市のダンロップワールドチャレンジでも準優勝と、ポイントを荒稼ぎして88位までランキングを戻したのだ。これで1月の全豪オープンは本戦からの出場が確定だ。