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来年こそもっとプロアマ交流を!
日本球界が一気に活性化する新提案。 

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氏原英明

氏原英明Hideaki Ujihara

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2011/12/11 08:01

来年こそもっとプロアマ交流を!日本球界が一気に活性化する新提案。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

8月4日のプロアマ交流戦。ロッテベンチからプロ選手が見つめるなか、見事な投球を披露した東洋大・藤岡貴裕投手。10月ドラフトでは、藤岡を巡って3球団が競合した末、見事ロッテが1位指名で藤岡投手を引き当て、後に入団も決定している

 今年の野球界の関心事の一つに、大学生とプロの単独チームによる練習試合が解禁されたことが挙げられる。

 学生はプロと同じ土俵に上げてはいけないという古い体質から、共に交流していこうという新しい体質へと改められたのである。3月1日に行われた巨人vs.中大を皮切りに、阪神は地元大阪の近畿大など数校と対決、ソフトバンクは九州共立大と対戦するなど、全国各地で大学生とプロの交流が実現した。歴史的な1年になったことは間違いない。

 近年のプロとアマの関係は、改善の道筋をたどっている。例えば、2003年からは現役のプロ野球選手たちが、高校生を指導するシンポジウム「夢の向こうに」を開催。各府県の持ち回りで、今年9年目を迎える。元プロのアマチュア指導資格についても、緩和の動きが活発になっている。解禁になった当初は、10年間の教諭としての勤務が義務付けられたが、今は2年と大幅に短縮されているのである。

 とはいえ、最大にして、いまだ改善策が講じられていないのが、現役、もしくはプロ関係者による直接指導の規制だ。

「夢の向こうに」などのシンポジウムでのみ指導は許可されているが、今でも生徒・学生はプロ野球の関係者から直接指導を日本学生野球協会の承認なく受けてはいけないことになっている。日本学生野球協会や日本高校野球連盟が監視の目を全国に張り巡らせているというわけではないのだが、学校側もプロ側も波風を立てぬよう、慎重な姿勢をとらざるをえないのが現状である。

ついに、プロ野球選手が母校を訪れて直接指導をしてくれる!?

「あの一件が解禁になった時は、新しい時代が来たなと思いましたよ」

 そう話すのは、プロ野球選手を一人輩出している公立高校の元監督である。'05年オフ、現役のプロ野球選手が母校で部員と一緒に練習しても良いと許可が下り、その時の心情を語ってくれたのである。学校にとって唯一無二の存在だったプロ野球選手が母校に帰ってプロの技術を後輩たちに還元してくれる。新しい時代が来たと感じたのも当然だろう。

 ところが……。

【次ページ】 「練習はしていいけど、選手と話したら駄目」

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