リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
バルサとレアルの最大の敵はケガ!?
リーガで故障者続出の原因を検証。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byMutsu Kawamori
posted2011/11/16 10:30
その速すぎるスピードの故か、メッシには大腿筋をはじめとして多くの怪我がついてまわっていた。世界最先端の戦術を披露するバルサには、スポーツ医療の分野でも革新性を見せてもらいたい
ケガの予防措置でも革新的な成果が求められる時代に。
それにしてもスピードが主因となると、このケガ、防ぐのは難しい。
現にここ30年間ハムストリング故障の割合は変わっていないとケガの予防のスペシャリスト、ジュルダン・メンディグチアはいう。
「いま行なわれているハムストリングのケガの原因調査は、リスクファクターを隔離しようとするものです。しかし、それではケガの全体像はわからない。我々の身体の中では力、可動性、安定性が互いに作用し合っているのです。ハムストリングのケガは多因性。だから、予防には選手を個別にチェックし、弱い部分を探し出す必要があります」
手間とお金はかかるだろうが、リーガ史の記録を次々と塗り替えているバルサとマドリーには、こういった面でもブレークスルーを期待したい。