ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
敵地クウェート戦の敗北で再び露呈。
2次予選を突破したU-22代表の欠点。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byTakuya Sugiyama
posted2011/06/24 12:15
2次予選を突破はしたが、キャプテンの山村和也をはじめとしてどの選手も「パスの悪さ」と「相手にゲームを支配される時間が長かった」ことをコメントしていた。「日本は個性を持ってプレーしていた。何より予選を突破したことが収穫です」と、試合を観戦したザッケローニ日本代表監督は語ったが……
この危機感こそ、最終予選に向けての原動力になる。
「そこは、各自がJで頑張って、レベルをあげていくしかない」と、清武弘嗣は言うが、どうレベルアップをしていくか、そこが重要なのだ。
一方で収穫は、アウェーでも普段通り戦える選手が明確になったことだ。
ゴ-ルを決めた酒井、山崎亮平、清武、東らからは、敵地でも必死に戦う姿勢が見て取れた。
「負けて、予選突破を喜んでいる場合じゃない。クウェート相手に勝てないようじゃ最終予選を突破するのは難しい」
大迫は、そう言う。
それは、たぶん、誰もが痛切に感じていることだろう。
敵地での敗戦と引き替えに、「予選は甘くない」という厳しさと「このままじゃ危ない」という危機感を得たことは、選手にとっては良かったかもしれない。それが最終予選に向けて、選手を駆り立てる原動力になるからだ。