北京五輪的日報BACK NUMBER
最愛的語、混合区。
text by
竹田直弘Naohiro Takeda
posted2008/08/14 00:00
ちなみに「ナンバー」は何というのだろうか モジキシャ。
これ、意味わかるだろうか。モジモジした記者のことではない。漢字に直すと「文字記者」。新聞や雑誌といった、いわゆる紙媒体の記者のことである。
今回、このような漢字表記には大変お世話になっている。はじめて行く競技場だと、入り口はどこだとか、プレス席はどこだとか必ず迷うわけだが、案内板を見れば一目瞭然。「文字記者看台席」とあればペン記者が見る席のことだなとすぐわかるし、「媒体休息区」とあればメディアが休める場所なんだなとホッとする。
案内板には漢字と英語が併記されているが、どうしても漢字のほうに目がいってしまう。やっぱり日本人は漢字だ。漢字バンザイ。
なかでももっとも気に入ってるのは「混合区」という言葉。ミックスゾーン(選手のコメントを聞く場所)のことです。初めてこれを見たときは思わず「うまい!」とヒザを打ちそうになった。もともと存在する言葉だろうから、うまいも何もないのだが、たしかに選手とメディアが「混合」する場所だよなと、感心した。日本の競技場も見習ったほうがいい。
ただ、そうなると唯一納得できないのは「奥林匹克(オリンピック)」である。だって完全に当て字じゃん。だったら「世界大運動会」ぐらいでいいじゃん。「五輪」のほうがまだ気が利いてるじゃん。
そんなことを考えながら、今日も取材に励んでいる。