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追悼・加藤博一。愛された男の一生。
text by

永谷脩Osamu Nagatani
posted2008/02/14 00:00
横浜ベイスターズがまだ大洋ホエールズと呼ばれていたころの話だ。港町・横浜にちなんで、私設応援団は外野スタンドにドラを持ち込んでいた。ドラに合わせ『蒲田行進曲』が流れると、パンチパーマの男が登場する。男は「ひろかずぅー」という大声援が3度コールされるのを待って打席に立つ──。
明るい性格といぶし銀のプレーでハマの人気者だった加藤博一。1月21日、肺がんのため永眠した。
'70年、佐賀の多久工高からテスト生として西鉄ライオンズに入団し、'76年に阪神に移籍した後、'83年から大洋でプレー。通算2割7分1厘、23本塁打という記録は、はっきり言ってたいした成績ではない。しかし、ファンの記憶に残る特別な存在感があった。
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