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「いい人」ではないからこその強さ。
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![前田衷](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
前田衷Makoto Maeda
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2007/11/29 00:00
![「いい人」ではないからこその強さ。<Number Web> photograph by Atsushi Hashimoto](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/7/7/350/img_77148357cba9c8a97afbc7ef2b43b8dd19883.jpg)
内藤−亀田戦が「名勝負」として記憶されることはないにしても、あの試合の12ラウンドに起こったことは、後々ファンの間で語り草になるに違いない。あの時、大毅はなぜあのような反則行為を連発したのだろうか。
「あれは、おそらく負けたくてやったことだと思いますよ」と、独自の解説をしてくれたのは浜田剛史さんである。負けたくて、といっても別に八百長行為ではない。回は終盤に入り、相手は強い。このままではどうやっても勝てない、どうせ負けるなら、反則失格負けの方がましと、自暴自棄になって……プロレスラーがフォール負けを嫌って“名誉ある”反則負けを選ぶのと同じ心理だったか。レフェリーに片腕掴まれ減点を取られた時、残る左手でガッツポーズをとった大毅の表情が忘れられない。
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