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岡崎慎司100試合、中村俊輔98試合。
「あの人は本当に偉大な、大先輩」 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2016/04/02 10:30

岡崎慎司100試合、中村俊輔98試合。「あの人は本当に偉大な、大先輩」<Number Web> photograph by AFLO

南アW杯、中村俊輔は途中出場でゴールを決めた岡崎慎司に祝福の声をかけた。2人の絆は今も続いている。

「29歳になると、オカは消えていくだろうな(笑)」

 以前、中村からこんなことを言われた。

「29歳になるとたぶん、オカは消えていくだろうな(笑)。足が重くなって、オマエみたいな選手は不利になっていくんだよ」

 もちろん、その発言は嫌がらせではない。岡崎が危機感や向上心をバネに成長するタイプなのを知っているからだろう。中村だからこそ出来る、受け手に合わせたアドバイス、といったところか。だから、岡崎は昨夏にこんな風に話していた。

「確かに、今のボクは29歳。身体の疲労とかは今までにないくらい難しかったりすることもあるので、これからが正念場だなと思うんです」

 ただ岡崎にとっての中村は、憧れの人という表現は似合わない。むしろ、ともに時代を築こうとしている、歌手とプロデューサーのような関係に近いのかもしれない。

ともに控えに回った南アW杯での居残り練習。

 2009年に南アフリカW杯の出場を決めたゴールを叩き込む前にも貴重なアドバイスをもらっているし、代表選手としての心構えからメディアとの付き合い方に至るまで、様々な意見をもらってきた。

 2人は、南アフリカW杯の大会直前に同じようにレギュラーから外された。だが大会中に、岡崎は自分以上に厳しい状況に追い込まれた中村に励まされたことを忘れていない。

 チームのトレーニングメニューが終わったあとも、「この練習が最後に活きてくる」と声をかけられ、一緒に居残りでシュートの練習をしたことが何度もあった。

 その中村の日本代表での試合出場数は、98試合で止まっている。

 南アフリカW杯のメンバー発表の時点で95試合に出場しており、大会前に国際Aマッチが3試合組まれていた。だから、W杯の本番で中村が100試合出場を達成するはずだと、当時はほとんどの人が疑わなかった。しかし――。

 そんな中村とともに岡崎は長い時間を過ごし、何に悩んだかの話を聞き、それを自らが成長するための養分に変えてきたのだった。

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