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【動画】「いつまでも篠山、長谷川に頼っては…」30歳の“苦労人”飯田遼が担う役割と信州で学んだ「人としてどうあるべきか」《川崎ブレイブサンダース特集②》

Bリーグの魅力と現在地、そして伸びしろを深掘りする連載「Basketball Boice」。川崎ブレイブサンダース編の第2弾は、プロ8季目で4チームに在籍経験のある飯田遼選手です。第1弾・篠山竜青選手は公開中。近日中に、米須玲音選手、川崎渉社長の動画も配信予定です。
 3ポイントシュートとディフェンスを武器に活躍を続ける川崎ブレイブサンダースの飯田遼選手は、プロ選手であっても誰しもが備えているわけではないものを持っています。それは「どんなときも手を抜かず、毎日コツコツと努力し続ける力」。

  今年30歳を迎えた飯田選手のこれまでのキャリアは、華やかなものではありません。特別指定選手時代から足掛け3季所属した信州ブレイブウォリアーズでは、結果を残せず契約満了。以降も山形ワイヴァンズ、香川ファイブアローズとB2を主戦場とし、28歳にして初めてのB1挑戦となった川崎での初年度はなかなかプレータイムを得られない日々が続きました。

「もちろん悔しいというのは大前提にあります。ただ、一番学びのあったシーズンだったかなと思います」
 
 飯田選手がそう振り返ることができるのは、いくつかの理由があります。

 まずはプロに至るまでのキャリア。飯田選手は高校時代、県内では圧倒的な強さを誇るチームを倒すためにあえて二番手の高校に進み、見事に下剋上を達成。全国屈指の強豪・拓殖大ではBチームからスタートしましたが、そこから這い上がり、最終的にはキャプテンとしてチームを関東大学1部リーグ優勝、インカレ3位という好成績に導きました。

Tomosuke Imai
Tomosuke Imai

「コツコツ」が実を結んだ昨シーズン

 置かれた状況にふてくされたり誰かを恨んだりすることなく、素直に、コツコツと力を蓄えた飯田選手は、川崎で2季目となった昨シーズンにブレイク。

 プレータイムと各種スタッツを大幅に向上させ、「ペイントアタック」という新たなプレーの引き出しを生み出しました。チームの成績は残念ながらふるいませんでしたが、飯田選手個人にとっては大きな飛躍を果たし、プロキャリア初となる3シーズン目の契約を勝ち取りました。

 飯田選手は今季、プレーのブラッシュアップはもちろんのこと、チーム内コミュニケーションの促進にも意欲を見せています。在籍10季を超えた大ベテランの篠山竜青選手、長谷川技選手に「いつまでも頼っていたらいけない」と自身に発破をかけ、若手選手、新加入選手、外国籍選手、スタッフ、全方面の架け橋を目指します。

 屈託のないオープンマインドな性格(取材前には初対面を含むスタッフ一同に「飲み物、いかがですか?」と声をかけてくれました)と独学で身につけた流暢な英会話スキル。そして何より、自身がこれまでのキャリアで積み重ねてきた、派手ではないものの素晴らしい成功体験を持つ飯田選手の「人としての力」がフルに生かされるシーズンになりそうです。

Tomosuke Imai
Tomosuke Imai

 この動画では以下のようなことについても語っていただいています。

  • 三兄弟の末っ子に託された「親子二代の念願」
  • 背中を押してくれた母の金言とは?
  • 恩師が繰り返した「一番大事なのは人としてどうあるべきか」
  • 川崎加入時に定めた選手としての覚悟とは?
  • ベクトルを自分たちに向けようと諭してくれた
  • 常に淡々と準備を欠かさないあるベテラン選手へのリスペクト

 国内バスケットボールの最高峰カテゴリーで活躍しているのは、真似しようがない特別な才能を持った選手だけではありません。飯田選手の優しく芯の通った言葉を聞くうちに「自分も頑張ろう」という気持ちが湧き立てられる約40分の動画、ぜひご覧ください。(8月18日取材)

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photograph by Tomosuke Imai

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