
今回は3月24日(アメリカ・ボストン現地時間)に開幕するフィギュアスケート世界選手権男子の展望について、日本選手を中心に語ってもらいました。
「日本は絶対に3枠獲得が必要です。世界選手権の経験がある選手がいる中で、壷井選手、佐藤選手を初出場ながら選出しました。若手を起用しつつ、鍵山選手をエースとして起用する布陣です」
来年2月に迫ったミラノ・コルティナダンペッツォ五輪。その前シーズンの世界選手権は、五輪の出場枠獲得のための重要な大会です。上位2名のの合計順位が「13」を上回れば3枠を獲得。どう転んでも13は固いだろう…と言いつつも、野口さんは「エース」として出場する鍵山選手の戦略を推し量ります。
「鍵山選手は冬季アジア大会では4回転ルッツに挑戦しました。打倒イリヤ・マリニン選手、トップを狙いたいという気持ちはありながら、世界選手権では成功率の低い4回転ルッツは抜いて、出来栄えの良いプログラムを決めてくるのではないでしょうか」
本当なら来年の五輪を見据え、4回転ルッツに挑みたいところ。しかし彼の真面目な性格やコーチである父・鍵山正和さん、カロリーナ・コストナーさんの考えなども絡み合って、今回はきっちりとまとめてくるのではと予想します。

世界選手権初出場の壷井選手は、2月の四大陸選手権にも出場。しかしこのときは思うように点が伸びませんでした。その理由は靴の変更にあったと野口さん。
「彼の中で、3月まで試合がある初めてのシーズンになります。これまでは1つの靴で滑っていたものが複数必要になったようで、全日本のあとに靴を変えてしっくり来なかったようです」
しかし、野口さんの取材によると、原因がわかっている今では修正も終え、調子が上がった状態で大会を迎えられそうとのこと。そして彼の強みは、坂本花織選手と練習をしていること。2人での貸し切り練習では、中野園子先生のスパルタトレーニングが…というエピソードには思わず爆笑してしまいました。
同じく世界選手権初出場となる佐藤駿選手は、4回転ルッツとフリップをクリーンに降りられれば、かなりの高得点が期待されます。
話題はほかにも
- 「文武両道」壷井達也選手はこれから変わっていく!
- 壷井・坂本の曲かけトレーニングはエンドレス!?
- シンデレラボーイ、ミハエル・シャイドロフ選手の「ありえなさ」
- 「要注目!」チャ・ジュンファン選手の安定感
- マリニン選手は4回転7本を入れてくるか?
などなど、多岐にわたりました。
五輪前の重要な試合となる世界選手権。王者・マリニン選手の地元アメリカでの開催とあって、盛り上がりは間違いないでしょう。Podcastで見どころをチェックして、熱戦を楽しみに待ちましょう。(3月18日収録)
※ポッドキャストをお聴きいただけるのはNumberPREMIER会員限定で、このページ下部でご視聴いただけます。
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