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日本選手権を見て、有賀剛が感じたこと。

2009/03/08

 「カップを二つに分けるわけにもいかないし。W杯でも延長戦をやってるんだし、検討課題ですね。検討課題」

 2月26日の日本選手権決勝。東芝府中とNECの死闘が6対6のトライレスドローに終わったあとで、日本ラグビー協会の森喜朗会長はそう話した。

 日本ラグビー界では同点の場合は抽選、決勝なら両者優勝という習慣が根強いが、W杯では'95年大会決勝の南アフリカ×NZで初めて延長戦が実現。以来3大会連続で行われている。記憶に新しい'03年大会ではイングランドと豪州が死闘を繰り広げ、再延長突入直前にウィルキンソンのサヨナラDGでイングランドが劇的戴冠。森会長はこの熱戦を生で観た鮮烈な経験から、延長戦導入に踏み込んだ言葉を発したのだ。実は延長規定は、'87年の第1回W杯から定められている。疲労の極限で体を張る選手には頭が下がるが、選手も監督も世界の舞台に出ればそのルールを適用される以上、記者は国内でも延長戦導入を望みたい。「日本選手権」というステータスの高い大会は、日本と世界を繋ぐ存在であってほしい。

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photograph by Shinsuke Ida

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