冬が到来し、海外へ出発するウインタースポーツの選手が目立つ。11月末には、モーグルの上村愛子が最終合宿のためにフィンランドへ向かった。上村にとって今季は重要なシーズンとなる。
昨シーズン、上村は自身初のワールドカップ総合チャンピオンに輝いた。日本のスキー競技では、荻原健司らに続く史上6人目の快挙だった。しかも、最初の優勝となった2月の猪苗代大会から最終戦まで5連勝。強さは際立っていた。
好成績の要因には、ターン技術の進歩があげられるが、トリノ五輪後に日本代表チーフコーチに就任したヤンネ・ラハテラ(フィンランド)の存在が大きかった。ラハテラは長野五輪で銀、ソルトレイクシティで金メダルを獲得した実績はむろんのこと、滑りの技術は世界一と誰もが認めるスターだ。世界最先端の技術を教わった効果は絶大だった。
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photograph by Shino Seki