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本山の「円熟」が牽引するF・ニッポンの今季。

 開幕戦、第2戦と記者会見の席上、松田次生が、エンジニアが変わったことについて、まるでわざわざ付け加えるかのように言及したのが気になった。自身のWEBサイトでもエンジニア交代に関して不安を表明しているところをみると、よほど思うところがあるのだろう。

 確かに、昨年松田次生の活躍を支えたエンジニアは今年、本山哲の担当になっている。同じチームインパル内での異動と言ってしまえばそれまでだが、結果的に本山が同じチームとはいえ自分のライバルである松田からエンジニアを引き離し自分の手元に引き寄せた形ではある。

 モーターレーシングは、ドライバーだけでは戦えない。良い道具はもちろん良い体制を整えてこそ、ドライバーはアクセルを踏み込めるようになる。エンジニアが体制の要であることを本山はよく知っている。しかも今季の本山は、監督に旧友の服部尚貴を据えるなど、自分の意向を前面に押し出し、まるでミハエル・シューマッハーを思わせるほど周到な体制固めをした。本山は開幕前から闘い始めていたのだ。

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