2006年は、競馬の国際化に加速がついた一年であった。レベルアップは間違いなく進んでいる。しかし問題点が露呈してきた一年でもあった。
世界制覇の野望を抱いて、勇躍凱旋門賞に出走したのがニッポンの史上最強馬ディープインパクト。結果は3着でも、その内容で十分に日本馬のレベルアップを示した、と個人的には高く評価していたのだが、帰国後に降りかかった禁止薬物検出に対するJRAサイドの応対がまずく、問題を不必要にこじれさせたことで一気に興ざめとなったのは私ばかりではなかったと思う。競走馬の、いわゆるドーピング検査に、グローバルスタンダードが構築されていないことをこの件で知らされて、頭を傾げる思いを抱かれた人も少なくなかったはずだ。競馬に国境はない、と胸を張って言える環境には到達できていないのだ。
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