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《イチローも絶賛》ブリュワーズの戦い方に見る“考える野球”の復権…今後MLBで求められる能力は「ゴロを打って、走る」に?

2026/10/28
現地時間10月15日に行われたナ・リーグ優勝決定S第4戦。ブリュワーズがD・ハミルトンのソロHRなどでドジャースを下し、WS進出を決めた
今から約10年前、海の向こうで“革命”が起こった。だが、大飛球を至上とする風潮は、果たして勝利への近道なのか。上位チームの事例や、鈴木誠也らの言葉から解き明かす。(原題:[MLBの本塁打事情]二律背反が求められる時代)

『フライボール革命』の言葉が生まれたのは2015年前後のことだった。データ分析により、ゴロを転がすよりフライを放つ方が、より高い得点が期待できると結論づけられ、打者のスイング軌道、アプローチが劇的に変化した。

 それにより本塁打の数はMLB全体で上昇し、'14年シーズンの4186本から'15年には4909本へ増え、飛ぶボールに変わったとされた'16年には5610本、'17年は6105本と上昇の一途を辿る。そして、'19年には歴代最多の6776本にまで達した。

 本塁打狙いの打撃は同時に三振数も増やし、'14年は両リーグで3万7441だった三振が、'17年には4万104に、'19年には最多の4万2823にもなった。ここ数年は、本塁打、三振ともに減少傾向にあるものの、それでも今季は5575本塁打、4万700三振と、『フライボール革命』前と比べれば依然として高い次元にあった。興味深いのは本塁打数とポストシーズン(PS)進出チームの関係だ。

 今季、PS進出を決めた12球団のうち、6球団がリーグ平均の186本を上回った。トップは両リーグ最多の226本塁打を放ったアストロズで、2位のヤンキースは223本、3位のカブスが220本で続き、昨季まで3年連続シーズン100敗以上だったホワイトソックスも5位の211本を放った。これに204本で7位タイだったブレーブスとドジャースが加わった。

ブリュワーズ監督が残した「アンチ・ホームラン」

 だがその一方で、真逆のデータも存在する。両リーグ最高勝率.636を残したブリュワーズの本塁打数は、両リーグ28位タイでナ・リーグでは最低だった。ア・リーグ最高勝率.605をマークしたレイズも同様で169本は両リーグ22位、ア・リーグでは下から5番目。ガーディアンズも両リーグ27位、ア・リーグでは下から3番目の本塁打数で中地区優勝を果たした。この3球団は「本塁打が勝利への近道」という定説を覆したわけだ。

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photograph by Yukihito Taguchi

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