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《独占告白/前編》「松井秀喜は天才肌」イチローに聞くホームランの真髄とNPB100号秘話…人生初の柵越えは?「狙えば飛ばせるのはちょっといいでしょ?」

2026/10/22
日米通算4367安打。世界の誰よりもヒットを打ってきた偉大な打者はまた、235本ものホームランを放ってきた。その打撃の真髄と、美しき野球観に迫る。(原題:[スペシャルインタビュー]イチロー「ホームランって“花火”なんですよ」(前編))

――今年8月、シアトルで行われたマリナーズOBによるホームランダービー(マリナーズ球団創設50周年記念)に52歳のイチローさんが出場しました。4連続を含む7本のホームランは球場を大いに盛り上げましたが、ヒットのイメージが強いイチローさんがあえてホームランダービーに出たのにはどんな想いがあったのでしょう。

「マリナーズの50周年イベントが盛り上がればいいなと。その場に立つために、どれほどの準備が必要なのか、ハードルが高いのは言うまでもありませんが、そもそもバットを振れるOBがいないんですよ。本当は(ケン・グリフィー・)ジュニアやエドガー(・マルティネス)が参加できれば一番いいけど、今はバットを振れる状態にないし、30代のOBだけでは盛り上がらない。そんな中で僕みたいなタイプが、怪力じゃなく、タイミングとバランスとバットコントロールでリズムよく柵越えを連発したら、おもしろいでしょ。400フィートは飛ばせなくても、ホームランはホームラン。精度高く、クオリティの高いバッティングでそれを表現できたら……そんな想いでした」

――イチローさんの野球の中で“ホームラン”というのはどんな位置づけなんですか。

「ひと振りでゲームを変える威力がある……確かにそうなんだけど、そればかり求めると確率が落ちます。僕がプレーしていた頃のストライクゾーンはアウトコースが極端に広く、審判によっても全然、違ったので、2ストライク後は白線近くまでバットを出せなきゃいけない。そんな中でホームランを狙うのは限られたシチュエーションです。ヒットを打って流れを作り、ホームに還ってくるのが僕の仕事でした。だから『甘いコースを全力で振りにいく』というスタンスでは打席に立てない。今は身体のサイズや個性が違うのに、やろうとしていることはみんな一緒。そんな見方をしている野球ファンは多いのではないでしょうか」

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photograph by Naoya Sanuki

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