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「左肘にしびれが…」安藤蓮姫が語る東京ドームでの“ホームラン”とイチローが投げた134kmへの驚き「これが女子野球と男子野球の差」

2026/10/27
1年前の夏、腕力がない女子には難しいとされた特大アーチが生まれた。驚きの弾道は東京ドームの打席から100m先のライトスタンドへ。“最長不倒”の本塁打が成った秘訣を若き才媛が明かした。(原題:[女子野球史に刻む特大弾]安藤蓮姫「柔らかさの中に芯を」)

 マンガでもなかなかお目にかかれない、豪快な弾道だった。2025年7月20日、日本の女子野球において新たな歴史が刻まれた。女子硬式野球の阪神タイガースWomenと読売ジャイアンツ女子の試合で、東京ドームにおける交流戦で初めてスタンドインの本塁打が生まれたのである。

 マンガ『野球狂の詩』で、プロ野球で活躍するアンダースローの女子投手、水原勇気という稀有なキャラクターを生みだした水島新司ならどう見ただろうか。女子野球選手に材をとった野球マンガの多くは投手を主役級に置く。男もすなる野球というものにおいて、柔よく剛を制す、を地でいくリアリティーがあるからだろう。

 非力で、躍動感に欠ける――。

 これが女子バッターに貼られたレッテルであり、マンガの主人公になりにくい一因であろう。そもそも、女子野球においてホームランといえばランニング本塁打と相場が決まっている。だが、重い扉は開かれた。しかも男子顔負けのパワーの持ち主ではなく、163cmの細身のバッターから生まれたのだからさらに驚きだ。

「打った瞬間は一生懸命走って、ひとつでも先の塁に進めるようにという考えだけでした。観客の声援を聞いた時に、入ったんや、と実感がわきました」

 阪神でプレーし、規格外のアーチを披露した安藤蓮姫はあの弾道をそう振り返る。

 彼女は、父が野球、母がソフトボールの経験者で、5人きょうだいの末っ子に生まれ、兄姉全員が白球を追う環境で育った。右投げの安藤は自分がいつ左バッターになったのか、記憶にない。「0歳からグラウンドに行っていて、2歳くらいから遊び感覚で野球をやっていたと思います。母の『左バッターのほうが有利』という理由で左打ちになったそうです」と語る。

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photograph by Hideki Sugiyama

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