4年総額6000万ドルの契約でブルージェイズに入団した岡本和真は、メジャー1年目にシーズン33本塁打を放った。ア・リーグの新人では2位、リーグ全体で6位タイという堂々たる成績。現地9月27日、本拠地トロントのロジャーズセンターでレッズとの公式戦最終戦を終えた後、本塁打に関して淡々とした表情で語った。
「満足はないです。怪我なく(シーズンを全うする)、それが第一の目標だったので。そこ(本塁打数)は、こだわってないですね。もっと質のいい、内容のある打撃をしていきたいと思っているだけで。本数どうこうではなく」
岡本は前半戦の6月に、巨人の大先輩である松井秀喜がヤンキース入団1年目に放った16本を超えた。そして、球宴後の7月24日のレッドソックス戦では大谷翔平がエンゼルス入団1年目に放った22本を超え、日本人の新人最多本塁打記録を塗り替えた。なぜこれほどのペースで量産できたのか。
どんなに日本での実績があっても、メジャーでの成功に適応能力は欠かせない。ブルージェイズのジョン・シュナイダー監督はこう語る。
「ご承知の通り、MLBは適応のゲームです。投手が打者に適応すれば、打者はそこに適応する。投手は更に適応し直し、それはループのように続いて終わりはない。猫とネズミの関係(イタチごっこ)です。カズ(岡本)の素晴らしいところは、第一に適応能力の高さだと思います」
デービッド・ポプキンス打撃コーチも「逆境に直面しながら、彼はより強くなって成長していきました。何度も何度も適応し続けたということです」と補足する。データ分析が進化し続ける近年のメジャーでは、適応のサイクルが短縮化し、より迅速な対応ができるかが問われている。岡本は無限ループの勝負に粘り強く取り組み、成功を重ねていった。実際にどのような試行錯誤があったのか。打撃での変化を振り返ってみたい。
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