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「大山でいきましょうか」金本知憲はいかにしてドラフト戦略を変革し、“常勝タイガース”の礎を築いたのか「生え抜きの選手中心で」「俺の一番のヒットは…」《特別インタビュー》
行く手を遮る者がだれもいない快進撃をみせた今季の阪神において、テレビ中継ではこんな表で打線の充実ぶりが紹介された。
1番 近本光司 2018年1位
2番 中野拓夢 2020年6位
3番 森下翔太 2022年1位
4番 佐藤輝明 2020年1位
5番 大山悠輔 2016年1位
上位に華の「ドラ1」が4人も並び、ドラフト戦略がいかに成功しているのか、よくわかる。阪神は'03、'05年に優勝した後、長くドラフトで苦戦してきた。甲子園での活躍を評価して獲った高校生も、即戦力を見込んだ大学生や社会人の上位選手も、その多くが伸び悩んだ。本来は下位評価の選手を関西出身という理由で上位指名するケースもあり、実力主義に徹しきれない。
また、投手はオーソドックスなタイプ、野手はユーティリティープレーヤーが目立ち、指名選手の特徴も偏った。粗削りな剛腕や大砲タイプは少なく、リスクを冒さなかった。世代NO.1選手を狙って、くじに見放された不運もあったが、ひとりも一軍で活躍できずに終わった年もある。戦力供給の源であるドラフトがこれでは先細りする一方である。'23年につづいて、今季、独走での優勝に導いた選手の顔ぶれを見れば悪循環に陥った当時と隔世の感がある。
10月上旬の昼下がり。列島に居座っていた暑熱が消え、六甲の山なみを抱く街にも心地よい秋風が吹く季節になったというのに、バットを素振りした直後のように額に玉の汗を流しながら、その人が姿を見せた。
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