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「今からでも遅くない」高安35歳の強さと“天井を破れない要因”を二所ノ関親方が分析「いつか大きな夢をつかんでほしい」

2025/09/14

 私の鳴戸部屋時代の後輩、高安関は35歳になりますが、まだまだ元気いっぱい、体調万全の場所では優勝争いに絡む活躍を見せています。

 皆が豪快な相撲を取っていた旧鳴戸部屋の力士らしく、高安関も運動能力が高くてパワーがあります。今年の七月場所で印象的だったのは、好調だった安青錦関をぶん投げた一番です。懐に入られたら厄介な安青錦関に対し、高安関は右上手で抱え込んでぶん投げてしまったのです。この上手投げを見て、私は師匠だった13代の鳴戸親方(元横綱・隆の里)の教えが受け継がれていることを実感したのでした。

 その一方で、高安関には旧鳴戸部屋っぽくない部分もあります。ちゃんと出し投げを打てて、捌きも上手い。元来はおそらく左四つで、相当な四つ相撲の技術があります。高安関はお腹がぽっこりしていますが、それも大きな武器になります。お腹に相手を乗っけてしまえば、相手の重みを無力化してしまうことが可能ですから。その上、突き押しもできる。何でもできて、本当に器用な力士なんです。

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photograph by Takayuki Ino(Illustariton)

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