#1008
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【2ランスクイズ】「牽制のサインを出していれば…」近江高キャッチャーが陥った無死満塁での“思考停止”とは?《金足農旋風の舞台裏》

2026/08/19
逆転サヨナラ勝利を喜ぶ金足農と、倒れ込む有馬。勝者と敗者のコントラストがくっきりと浮かび上がった。有馬は翌年も甲子園出場
吹き始めていた「カナノウ旋風」に頭脳明晰な2年生捕手も冷静さを失った。今も悔やむ、スクイズ直前の駆け引きとは。(初出:Number1008号 2018 近江 2-3x 金足農 屈辱の2ランスクイズ。)

 有馬諒は近江の捕手として、春夏の甲子園で3回も負けている「幸せ者」である。しかも、そのうち2回はサヨナラ負け。いずれも見る者の記憶に残る、ドラマチックな負け方だ。2年春、星稜との3回戦では延長10回、奥川恭伸(現・ヤクルト)に劇的なサヨナラ打を浴びている。

 そして、2年夏の準々決勝、金足農に2ランスクイズを決められて逆転サヨナラ負けを喫した試合は特に大きな屈辱だった。

 現在、関西大1年生になった有馬が振り返る。

「自分を許せない試合でしたね。何もできなかったですから」

 この夏の近江は3人の3年生投手に、2年生左腕・林優樹(現・西濃運輸)を加えた強力投手陣と鉄壁の守りで勝ち進んでいた。智弁和歌山、前橋育英、常葉大菊川といずれも甲子園優勝経験のある高校を破り、準々決勝進出を果たす。

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photograph by Hideki Sugiyama

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