#1008
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「もう走らなくていいんだ…」巨人・岡本和真が振り返る智弁学園の1日3回練習と甲子園“まさかの初戦敗退”「8回から覚悟は決めていました」

2025/08/27
2014年8月15日 1回戦 智弁学園 4-10 明徳義塾 3対5の7回裏、明徳義塾は代打・田中秀政の3ランで突き放す。智弁学園は9回、廣岡大志(現ヤクルト)がソロを放つも反撃はそこまで
最後の夏、思わぬタイミングで喫した敗戦にも、頭のなかはクールだった。一種の安堵感すら過ぎった。岡本に悔いがあったとすれば、ある一点に尽きる――。コロナに夏を奪われた3年生球児への思いを込めて語る。(初出:Number1008号 [まさかの初戦敗退]岡本和真「最後は試合を楽しんで」)

 負けて泣いたことはない。

「一度もないですね。最後の夏もあっさり負けて、涙も出なかった」

 振り返る言葉も乾いていた。

 奈良・智弁学園高校出身の巨人・岡本和真内野手は3年生の2014年に2度、甲子園大会で敗れている。

 1度目は春のセンバツ大会。1回戦の三重高校戦で1試合2本塁打を放って一躍、全国へとその名を轟かせたが、直後の2回戦で佐野日大高校にサヨナラ負けを喫した。

 しかもこの試合の岡本は冴えなかった。4回と6回のチャンスにいずれも三振に倒れ、延長10回には死球で出塁したものの、1死二塁から遊ゴロで飛び出して三塁でアウトになる走塁ミスもやらかしている。そしてその裏に投手として2死満塁からサヨナラ安打を浴びた。

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photograph by Asahi Shimbun

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