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「三笘さんは絶対的な選手」中村敬斗が語る日本代表での“立ち位置”、CLへの憧れ、そしてランス伊東純也「純也くんは憧れの存在で…」《インタビュー》

2025/06/27
フランスで取材に応じた中村敬斗
所属クラブが低迷する中でも結果を残し、確かな成長を遂げてきた。それでも、伸びしろはまだ十分ある。愛するフランスで見つけた課題、日本代表で生き残る決意、W杯に懸ける想いを率直に語った。(原題:[欧州7年目の決意]中村敬斗「W杯で点を取るために」)

 スタバに15時で。

 ランスに1軒だけあるコーヒーチェーンで中村敬斗を待った。5月のフランスにはすでに夏の気配が漂い、中村はシーズン終盤を戦っていた。

「決勝、パリ相手に決めてくれよ」

 通りがかった地元民が、テラス席に腰掛けた中村にちいさく声をかける。

 彼らの望みは叶わなかった。スタッド・ランスはフランス杯決勝でパリSGに敗れ、リーグでは2部に降格。普段は試合後の取材に応じる中村も、降格後は言葉を残すこともなかった。

 悲劇的な結果になった一方で、中村個人としてキャリア最高の1年になったのは皮肉でもある。リーグ1で11得点。降格したクラブの中で圧倒的な結果を残した。

「今季は2桁とれたし、個人の結果としては、満足いくシーズンを過ごせたのかなと。選手として成長できたのが一番大きい。昨季はリーグ1にどう適応するのかを考えながらやってそれが結果として表れた。今季はよりウインガーとして、ゴールに向かうようになった。今までは左で持つと中にドリブルというパターンが多かったけど、最近は縦に行くようになった。よりボックス内に入るようにもしました」

 昨年10月には5試合連続ゴールも決めている。5大リーグでは日本人として初となる偉業だった。

 エリア内に飛び込む回数が増えた――。中村の1年を見ているとそんな印象を抱く。得点数が伸びた最大の理由だろう。シーズン中にはチーム事情によりCFをこなすこともあり、マルセイユ戦では得点も決めている。

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photograph by Daisuke Nakashima

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