優勝に不思議の優勝なし、である。
2024年、ヴィッセル神戸はJリーグ2連覇を果たし、天皇杯も制して2冠を達成した。エースの大迫勇也、MVPを獲得した武藤嘉紀を筆頭にした強烈な個を束ねて組織力に落とし込んだ47歳、吉田孝行監督のマネジメントは見事だった。
特筆すべきはACLエリートも重なり、アジア遠征を伴った秋の超過密日程をメンバーを入れ替えながら力強く乗り切り、J1の最終盤に2位から首位に立ってそのまま押し切ったことだ。
「ラスト10試合が勝負だと考えていました。ある程度、射程圏内のポイント差でいれば、いけるなと。前年、自分たちはずっと首位を走っていて、追われる立場のプレッシャーというのは相当なものだと理解していましたから」
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