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【対談】「先輩について行きます、という選手は…」福澤達哉と柳田将洋が探る“メダルへの道筋”とは?「石川祐希の10年のプロセスにワクワクを持って」
――パリ五輪での日本代表の戦いはまさに日本バレーボールの課題と希望の両面が見えた印象でした。お二人がパリ五輪を見て感じたことを聞かせていただけますか。
柳田 僕は、視聴者や応援している人と同じだと思いますが、「日本が、メダルに届くか届かないかというところまで来ているんだな」という印象を強く受けました。
福澤 やっているバレーボール自体は間違いなく世界トップレベルでしたし、マサ(柳田)が言ったように、「日本ってメダル狙えるやん」と、メダルにリアリティを感じられたと思います。我々バレーをやっている身としては、以前はどこか無意識のうちにロックがかかっていた部分があったんですよね。口では「世界を目指す」「メダルを目指す」と言いながら、どこか距離感を感じていた。
柳田 確かにそういう面はありましたね。
福澤 でも彼らが世界(ネーションズリーグ)でメダルを獲ったり、パリ五輪であれだけの活躍をしたことで、「なんだ、日本でも勝てるんだ」というふうに、たぶんバレーをやっている選手も、ファンも思ったんじゃないか。次の世代やSVリーグで戦う選手たちも「日本バレーは世界で十分勝てる」と自分ごとのように認識できたと思うので、日本のトップを走る選手たちが見せてくれた姿は非常に大きかったですね。
柳田 日本のバレーボールはこういうものだ、というのが代表チームの中でしっかり確立されているように見えたので、それが、今のメインの層だけでなく、若手層にも浸透していけばいいですね。その伝達スピードが上がれば、世界に台頭する選手の数も増えていくと思う。結果は別にして、ここまでのプロセスの成果は間違いなく出せていたように見えました。それを繰り返しながら、成長の幅やレベルを上げていければ、それがイズムというか、日本バレーボールの伝統となって、どんどん層の厚みを出していけるのではないでしょうか。
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