アンフィールドが狂熱に沸いたクロップの9年間。新たな時代を担うオランダ人新指揮官が標榜するフットボールとは何か。現地記者が解説する。(原題:[チーム分析]リバプール「“クロップ後”のレッズに明日はあるか」)
9年にわたってクラブを率いたクロップが去り、スロットを新監督に迎えた今シーズンは、リバプールにとって大きな転機となる。
クロップ前政権は「テンポ」と「強度」を何よりも重視し、ボールを素早く前方に運ぶことでゴールを量産した。対するスロット政権は、前線からのハイプレスなどクロップ時代と似たようなアプローチを取り入れつつ、ボールポゼッション型のプレースタイルを組み込もうとしている。実際にプレシーズンのトレーニングでは後方部からのビルドアップに力を入れ、クロップ時代に比べると慎重、かつ丁寧なパスワークの構築に取り組んだ。クロップは自身のサッカー哲学を「ヘビーメタル・フットボール」と呼んだが、スロットの目指しているスタイルは、マンチェスター・シティのグアルディオラ監督のそれに近いと言える。
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