
長谷川穂積氏が10度防衛した、WBCを含む4つのバンタム級の世界ベルトが今、国内にある。しかし、この快挙にも元3階級制覇王者は冷静だ。井上尚弥が昨年1月に返上を発表した4王座には、1年あまりで4人の日本選手が座った。これを「本当にすごい」とたたえた上で「彼が4団体を統一して(挑戦機会を日本人に)持ってきたからできたことでしょう」と分析する。
4団体の今は、チャンピオンになってからがスタート。
2013年に日本ボクシングコミッションがWBOとIBFへ加盟したことで、日本ボクシング界は4団体時代へと突入した。WBC、WBAの2団体からの移行には当時、王座乱立を懸念する声が業界内から寄せられ、「ベルトの価値」への議論も巻き起こった。長谷川氏も「ベルトの価値観が圧倒的に変わった」と感じている一人だ。

「2団体の時は挑戦することがまず難しかったんです。国内でいかに強さを証明するか、いかに人気を得るかということが先。そういう意味では、挑戦者イコールその階級で日本で一番強い選手というイメージがあったけど、挑戦機会が増えた今は、チャンピオンになってからがスタートかな」
長谷川氏はデビュー20戦目での世界初挑戦で王座に就いたが、今回の西田凌佑、武居由樹はともに9戦目。
「彼らがどのくらいの強さなのかは、正直誰もまだわからない。でも、防衛したり王座を統一したりすることによって、昔の1本のベルトの価値に戻っていくイメージを僕は持っています」
裏を返せば、彼らのベルトには、見えない伸びしろがある。そこで長谷川氏はファンからも待ち望む声が多い、4王者の最強を決めるトーナメント戦の開催を提案する。
続きの内容は…
- 崩しにくい拓真、勝ちにくい中谷。
- 伸びしろを感じる西田、未知数の武居。
- プロモーター視点で考えるトーナメントの組み合わせ。
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