ラケットを振る人生ではない。人生がラケットを振るのだ。凹凸があって、されど滑らか。なんだか表裏のラバーのような過去と現在が小さな宇宙を打ち返す。
倪夏蓮。ニー・シャーリエンと読む。女子卓球のルクセンブルク代表である。
先の釜山での世界選手権。団体戦で日本の15歳、張本美和に敗れて、なお称えられた。年齢を知れば正当な評価だ。1963年7月4日に中華人民共和国の上海に生まれた。ちょうど60歳である。
41年前。東京での同選手権において、すでに中国代表で世界一に輝いている。団体および混合ダブルス。そのとき19歳であった。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by AFLO