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「子供の頃から緊張した経験がほとんどない」最強王者フェルスタッペンが証明した強さとは?<26歳で3年連続の戴冠>

危険なほど酷暑のカタールGPでも圧巻の走りを見せ、ドライバーズタイトルを獲得したフェルスタッペン。昨季、自身が打ち立てた年間最多勝記録の更新も狙う若き王者が“最強”であり“幸福”でもある理由とは。

 マックス・フェルスタッペン3度目のタイトルは、10月7日の土曜日に決定した。ファンのため、よりエキサイティングな週末をと考案された“スプリント”は、今シーズン6戦で予定されているが、カタールGPはその4戦目。日曜日の決勝レースとは独立したかたちで、土曜日に“シュートアウト”という名の予選と100kmのレースを行う。

 フェルスタッペンはそのスプリントを2位でゴールして7ポイントを獲得。選手権2位のセルジオ・ペレスに対するリードを184ポイントまで広げ、タイトルを決定した。チャンピオンの笑顔は、これまで以上に充実した穏やかなものだ。

「初めてのタイトルはもっとも感動的だった。F1での夢が叶った瞬間だったから。でも僕にとっては今年がベストシーズンだ。マシンも最高だし、安定してシーズンを戦えたことをとても誇りに思う。すばらしいパフォーマンスだとみんな言うだろうし、チームには心から感謝している。でも僕にとってはチーム全体の雰囲気や、彼ら全員と一緒に戦えることをどんなに楽しんでいるか――それがさらに大切なことなんだ」

 シーズンの早い段階から誰もが予測した結末だった。ディフェンディングチャンピオンはそれほど無敵で、春のマイアミGPから夏の終わりのイタリアGPまで10連勝の記録を樹立。シンガポールは不調であったものの、日本〜カタールでは再び最強モードに入り完璧なかたちで連勝を飾った。

 土曜の夜はスパークリングウォーターでタイトルを祝うと言った。明日もレースがあるから、僕は勝ちたいのだと。そして翌日、カタールGPの決勝レースで、私たちは“最強”の意味をあらためて知ることになった。

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photograph by Mamoru Atsuta(CHRONO GRAPHICS)

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