プロ3年目と1年目で猛虎打線の中軸を担う二人。重責を背負う喜びも苦しみも、互いに理解し、ライバル心はなく尊重しあう若虎たちの絆は、タイガース黄金時代の到来を予感させる。
待ちに待った“アレ”の瞬間、縦じまの背番号「1」と「8」は歓喜の輪の中心にいた。森下翔太と佐藤輝明――。
師弟、親友、ライバル。どの表現も少し違う。苦しいときにそっと手を差し伸べてくれる絶妙な距離感。互いを認め、支え合ったドライチコンビの貢献なくして、18年ぶりのセ・リーグ制覇はありえなかった。
「雰囲気がありますよね。期待して、楽しみにしたいなと思います」(佐藤)
初対面は2月11日、春季キャンプ中の紅白戦。自らと同じようにフルスイングを信条とする後輩に、佐藤輝はシンパシーを感じていた。
キャンプで抜群の存在感を発揮した森下はオープン戦でも結果を残し、「6番・右翼」で開幕戦のスタメンに名を連ねた。ただ、シーズン序盤から早々に壁へとぶち当たり、4月に1度目の二軍落ち。約1カ月の再調整を経て、一軍へと帰ってきたが、プロの世界は甘くなかった。
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photograph by Takuya Sugiyama / JIJI PRESS