グライダー人間か、それとも飛行機人間か――。
前者は優雅に飛べても決して自力では飛べない。外山滋比古さんは「学校はグライダー人間の訓練所」と述べています。学校の先生から言われたことに従って取り組むのは得意だとしても、論文のような自分発信のものは逆に不得意。本書の内容に沿って言えば、学校側はそれでもグライダーのなかで誰が一番飛べるかを競わせている、と。将来、学生を受け入れる企業など組織としても従順なグライダー人間のほうが都合がいいということなのでしょうか。
風に流されていくグライダーのほうが楽っちゃ楽だと思います。飛行機なら燃料を入れて、自力で飛ばなきゃいけませんから。しかしながら今の世の中、コンピューターという「飛び抜けて優秀なグライダー能力のもち主」がいる以上、人間は飛行機能力を身につけていくことが不可欠だと外山さんは言います。
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photograph by Sports Graphic Number