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「横浜が男子校だと知らなくて…」15歳の松坂大輔は「南を甲子園に連れてって」の世界をイメージしていた〜連載「怪物秘録」第6回〜

2022/06/15
横浜高校硬式野球部部長(当時)の小倉清一郎が見守る中、ブルペンで投球練習する松坂
甲子園出場を目指すべく、実家を離れて名門・横浜高校へ進学。しかしメンバー入りまでは遠く、体力作り中心の日々を過ごす。そんな中、チームは夏の県大会を勝ち抜き、甲子園出場を決めた。

 1996年の春、15歳の松坂大輔は横浜高校へ入学した。その年の春の選抜で甲子園へ出場していた強豪校の横浜には中学時代にその名を知られた選手が多く集まってくる。30名を超える新1年生の中で、松坂はとくに目立った存在ではなかった。

◆◆◆

 横浜高校へ行きたいと心に決めて願書を出しにいったとき、ショックなことがあったんです。僕、横浜が男子校だって知らなくて(笑)、それを知ってめちゃくちゃショックを受けました。それまで何度も横浜の練習を見に行っていたのに男子校だという感覚がまったくなくて……ずっと憧れていた帝京は男女共学だし、僕は中学までは公立だったので学校に女子がいるのは当たり前だった。それが横浜へ願書を出しに行ったとき、ちょうど授業が終わる時間に生徒が校舎から出てきたんですけど、それが全員男子で、「あれっ、なんで?」って(笑)。

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photograph by SANKEI SHIMBUN

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