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メダルは金2、銀1。入賞はわずか9。自己ベストを出した選手も少なく、目標からも期待からもかけ離れた結果に終わった日本競泳陣だが、すでに次のパリ五輪を見据えている若手は多い。
8月1日の競泳最終日。東京アクアティクスセンターには、白血病を克服し、「運命」と言い表した東京五輪の舞台で感涙する池江璃花子の姿があった。
競泳日程の初日だった7月24日の女子4×100mフリーリレー予選から始まり、同29日の混合4×100mメドレーリレー予選、同30日の女子4×100mメドレーリレー予選、そして最終日の同決勝。計3種目4レースを泳ぎ切った池江の目から涙があふれた。
「一度は諦めた東京五輪でしたが、しっかり決勝の舞台でみんなで泳ぐことができたのは本当にうれしかった。観客席の仲間の思いも背負って泳ぎました」
各選手の持ちタイムから、決勝進出は難しいかもしれないと見られていた中、予選を6位で通過して臨んだ決勝のレース。池江は第3泳者としてバタフライを任され、引き継ぎタイムは57秒92。予選よりタイムをやや落としたが、思いの丈はすべてぶつけた。
「この数年間は本当につらかった。人生のどん底に突き落とされて、ここまで戻ってくるのはすごく大変だった。けれども、この舞台に戻って来られた。決勝の舞台で泳げたのはすごく大きなこと。自分自身に誇りを持っていけると思います」
涙で声を途切れさせながらも、きっぱりと言った。
2年前は白血病の闘病中。1年前はまだ試合にも出ていなかった。しかし、そこから驚異的な回復を見せてリオデジャネイロ五輪に続く2大会連続出場を果たし、計4レースを泳いだ。2本は100m自由形、2本は100mバタフライ。パリ五輪で勝負をかけることになるであろう100mバタフライを、メドレーリレーの予選と決勝で2度泳いだ感触は必ず今後につながっていくはずだ。
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