緊急事態宣言下の異例の決勝に、咆哮がこだました。関西勢36大会ぶり、大学史上初の頂点を掴んだ熱血漢が、栄光までの日々と、その「声」のルーツを明かした。
天理大の「絶叫キャプテン」が全国区になった。「優勝インタビューが印象に残った」と言う人がなんと多かったことか。最初の「めっちゃくちゃうれしいです」から大声。感極まったフランカー松岡大和主将の思いの丈が、国立競技場に響く、響く。後にイジられたか。「関西人やなって言われました」。いや違うぞ。強い印象を与えたのは、純度100%の熱血が、今の時代にはまぶしかったからだ。そう信じる。
普段からあのままである。準決勝の明大戦でも、決勝の早大戦でも、スクラムのたびに気合いの雄叫びを上げ、仲間の好プレーには称賛の意味で叫んだ。歓声自粛のスタジアムに、その大ボリュームがよく響いた。恐れ知らずの突進とタックル以上に、大きな声が、松岡を松岡たらしめている。
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photograph by Takuya Sugiyama