日本の女子ゴルフは、2003年に宮里藍が高校3年生で優勝してゴルフファン以外にも名前を知られて以来、次から次に、プロになったばかりの注目のゴルファーが優勝を果たして、女子ゴルフの人気を向上させてきた。最近で言えば、1998年生まれの、いわゆる黄金世代だ。15歳でアマチュアのまま優勝した勝みなみ、プロデビューから10戦目で優勝した新垣比菜、全英女子オープンで優勝を果たした渋野日向子といったゴルファーたちだ。2020年は黄金世代の活躍が注目されていた年だった。
だが新型コロナウイルスの拡大によって開幕が延びて、最初の大会が6月となった'20年、黄金世代よりさらに下の、高校を卒業したばかりの19歳、笹生優花が8月のNEC軽井沢72とニトリレディスで2週連続の優勝を果たした。10代のゴルファーが連続で優勝を果たしたのは宮里藍、畑岡奈紗が達成して以来、3人目のことだ。'20年は37戦が計画されていたが、9月8日の時点で開催できたのは4戦だけで、日本女子プロゴルフ協会は、賞金女王をはじめ、個人の記録は'20年だけでは出さずに、'20年と'21年を通算して出すことに決めている。'21年の計画はまだ決定していないため、'20年と'21年の通算の大会数はまだ分からないが、笹生はわずか4戦で獲得賞金が5944万8000円になっていて、賞金女王争いをリードしていくことになりそうだ。
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photograph by Atsushi Tomura/Getty Images