陸上競技のトラック種目、フィールド種目の大会は、国体が10月10日に終わってひと区切り、今年の主要な大会の成績が出そろった。世界選手権では男子400mリレーで銅メダル、男子50km競歩で荒井広宙が銀メダル、小林快が銅メダルを獲得した。世界クラスの実力を持つ種目はこの2種目だったが、日本記録への挑戦という面から見ると、今年は大きな成果のあった年だった。
日本記録は2種目で出たが、2つとも、長年破られなかった大記録をついに破ったものだった。ひとつは言うまでもなく男子100m、桐生祥秀の9秒98である。伊東浩司が1998年に記録した10秒00を19年ぶりに更新する、日本人選手として初めての9秒台だった。もうひとつは、最も古い日本記録だった男子円盤投の記録更新だった。川崎清貴が1979年に樹立した60m22を堤雄司が38年ぶりに破った。しかも堤は8月18日に60m54を記録したあと、9月23日には60m74とさらに記録を伸ばした。桐生は21歳、堤も27歳で投てき種目の選手としては、まだ若い。来年以降、さらに記録を伸ばす可能性は十分にあるはずだ。
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