今年の米大リーグ、球宴が終わって後半戦が始まり、ヤンキースの大物新人、アーロン・ジャッジの成績が、試合ごとに話題になっていくに違いない。現地7月18日のツインズ戦を終えて打率.313、30本塁打、67打点となっており、打率はア・リーグ8位、本塁打は1位、打点も2位タイにつけている。新人王はほとんど間違いないと思われる中、歴代新人王と比較して、ジャッジの成績の持つ意味について考えてみたい。
下のデータは2000年以降の新人王の中から、野手の新人王だけを取り上げてまとめたものだ。17年間で22人の野手が新人王を獲得しているが、その中には、歴代でも最高峰の成績を残した、注目すべき新人王がいた。'01年のアルバート・プホルス(カージナルス─現エンゼルス)だ。ドミニカ共和国出身のプホルスは16歳から米国に住み、米国の高校を出てコミュニティー・カレッジでプレーしたあと、'01年に米大リーグにデビュー、1年目から161試合に出場して打率・329、37本塁打、130打点という成績を残した。打率はナ・リーグ6位、本塁打は11位タイ、打点は5位タイだった。打撃力の総合的な指標であるOPS(出塁率+長打率)を見ると、この年のプホルスは10割を超えて「1.013」となっていた。これは、100試合以上出場した歴代の新人王の中では最高の数字である。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Getty Images