都大会を制したが、決勝でまさかの5三振。だが、そこには打てないながらもチームに貢献しようとする“主将”の姿があった。
3月19日開幕の第89回選抜高校野球。早稲田実業の新主将・清宮幸太郎が、初めて春の切符を掴んだ昨秋の都大会での奮闘を振り返ります。2016年11月18日発売のNumber臨時増刊号「日本代表、新たなる希望。~W杯アジア最終予選前半戦総括~」に掲載の記事を、特別に公開します。
3月19日開幕の第89回選抜高校野球。早稲田実業の新主将・清宮幸太郎が、初めて春の切符を掴んだ昨秋の都大会での奮闘を振り返ります。2016年11月18日発売のNumber臨時増刊号「日本代表、新たなる希望。~W杯アジア最終予選前半戦総括~」に掲載の記事を、特別に公開します。
うれし涙のようでも、悔し涙のようでも、あった。
9月3日に開幕した高校野球の秋季東京都大会が11月3日、幕を閉じた。同大会で、新主将の清宮幸太郎を擁する早稲田実業は8試合を戦い抜き、早実としては斎藤佑樹(日本ハム)がいたとき以来、11年振りとなる都制覇という最高の果実を実らせた。
「うちは、誰かが失敗しても助けてくれるチームなんで」
そう声をやや震わせながら振り返った清宮の目は、神宮球場のナイター照明に照らされて光っていた。
都大会決勝の相手は、西東京の宿命のライバルでもある日大三。舞台となった神宮球場は、高校野球では珍しく外野スタンドまで開放され、異様な熱気に包まれた。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Hideki Sugiyama