日本の短距離界に颯爽と現れた俊英は、昨年の世界ユースでボルトの持つ大会記録を塗り替え、一躍その名を世界に轟かせた。今や“ネクスト・ボルト”となった16歳が、2016年に抱く野望とは。
リオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねる陸上の日本グランプリシリーズ第4戦、静岡国際(5月3日、エコパスタジアム)男子200メートルに出場するサニブラウン選手。今年1月発売のNumber893号に掲載された記事を特別に公開します。
リオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねる陸上の日本グランプリシリーズ第4戦、静岡国際(5月3日、エコパスタジアム)男子200メートルに出場するサニブラウン選手。今年1月発売のNumber893号に掲載された記事を特別に公開します。
新年を迎え、サニブラウンはすでに始動していた。荒く息を吐きながら黙々と走り込む。傍らでは山村貴彦コーチが厳しい表情でその走りを見つめている。
彼らの視線の先には2つの大きな大会がある。
「世界ジュニアで2冠をとること、そしてリオ五輪の決勝で走るのが目標です」
まっすぐ向いたその目には確固とした決意が浮かんでいた。
16歳の夏、サニブラウンは日本そして世界を鮮やかに駆け抜け、我々に強烈な印象を残した。
快進撃のきっかけは初出場だった6月の日本選手権。100m、200mの両種目で2位に食い込む大健闘をみせた。5月中旬に両種目でようやく日本選手権の参加標準記録を突破して出場権を獲得したばかりの16歳の快走に、陸上関係者は驚嘆した。
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photograph by Keijiro Kai