フィギュアスケートは衣裳の華やかさも魅力だ。白銀の舞台に映えるデザインはどう生まれるのか?
静寂なリンクで黙々と課題の図形を滑るコンパルソリーフィギュア(規定)は地味だった。競技が地味なら、選手も地味。衣裳は無地が多く、レースやラインストーンといった装飾も一切なし。それが'90年の世界大会を最後に廃止されると一転、フィギュアスケートは「氷上の総合芸術」に生まれ変わった。ジャンプやスピンといったアスリートの能力だけではなく、見た目の美しさも重視され、衣裳も年々華やかさを増している。
クラシックバレエのコスチュームや社交ダンスのドレスを制作するチャコットは、世界大会や五輪に出場するトップスケーターのオーダーにも応えている。デザイナーの佐桐(さぎり)結鼓(ゆうこ)さんが手がける年間250着ほどのデザインのうち、20着程度はフィギュアスケートの衣裳だという。その多くがオーダーメイドだ。
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photograph by photographs by Satoshi Ashibe