年末の世界戦ラッシュで関西のトリを飾るのが、ギジェルモ・リゴンドウ―天笠尚の世界スーパーバンタム級戦だ。キューバの統一王者の来日は、フアンの間でも評判になっている。
この試合、勝負の面白さは保証できない。アッという間に終わって「ミスマッチ」の烙印が押されるかもしれないからだ。挑戦者の天笠が自ら「99%勝てない」と言うほどである。それでも、リゴンドウを生で見ることができるという点で、勝敗を超越した興味があるカードである。
日本で行われる世界タイトル戦のほとんどは、まず有望なホープがいて、世界の獲れそうな王座、勝てそうなチャンピオンを見つけて交渉し実現させる。しかし今回は、はじめに大物王者の来日を決めてから、対戦する日本人挑戦者を探すという極めてレアなケースだ。予定された井岡一翔の試合が無冠戦に変更となったため、視聴率を意識したテレビ局(TBS)の主導でこんなカードが成立した。
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photograph by Sumio Yamada