「1日3食規則正しく」が良しとされている日本。
だがその回数はいつ、誰が、どのような理由で決めたのか?
3食が推奨されるに至った歴史を探ると共に、
1食や2食で健康体を維持している2人のスターに秘訣を聞いた。
好評発売中のNumber Do『太らない生活2014』より
1日の食事回数についての考察を、公開いたします!
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日本では1日3回が一般的な食事回数とされている。厚生労働省のホームページを見ると「バランスのとれた適切な量の食事を心掛けるとともに、食事をする時間や食べ方などにも注意し、1日3食規則正しく食べましょう」と書かれてある。だが、過食に伴う肥満や生活習慣病が叫ばれる昨今、果たしてそれは現代人にとって本当に正しいのだろうか?
そもそも日本で1日3食が奨励されるようになったのは、1935年、国立栄養研究所の佐伯矩医学博士が提唱したことに始まる。今回まず最初にお話をうかがったのは、佐伯博士が栄養士制度を発展させるため1924年に設立した“世界初の栄養学校”佐伯栄養専門学校の星屋英治さん。
「江戸時代まで日本人は1日2食で生活していました。それが3食になったのは誰かが食べなさいと決めたわけではなく、自然と生活習慣がそうなってきたということなんです」
江戸幕府誕生までは「二食は優雅、三食は野卑」だった?
文献を紐解くと、1日2食の習慣は貴族社会に遡る。平安時代中期以降、武士の間では朝食と夕食の間に間食をとり1日3食で過ごす者も現れるが、江戸幕府が誕生するまでは朝廷を重んじる傾向が根強く残り、「二食は優雅、三食は野卑」とされていたようだ。また、庶民が3食とるきっかけは江戸時代の明暦の大火(1657年)という説もある。幕府は焼失した江戸を復興するため全国から大工や職人を集めて朝から夕方まで一日中働かせたが、朝食と夕食だけでは体力が持たないため、昼にも食事を提供するようになり1日3食の習慣が広まっていったというものだ。
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photograph by Takashi Taima